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レビューは、４本（Ｅ、Ａ、Ｄ、Ｇ線）共通で記述します。

ヴァイオリンを買い替えた際に、入手したヴァイオリンに張られていた弦がピラストロ社製「エヴァピラッツィゴールド」シリーズの４本（Ｅ、Ａ、Ｄ、Ｇ線）でした。以前のヴァイオリン（セミオールドの修理品）では、同じピラストロ社製ヴァイオリン弦（E：オリーブスチール弦、A・D・G：オリーブガット弦）を張っていました。弦だけ張り替えて、張替え前後を比較した訳ではありません。入手したヴァイオリンの響きの特質が弦由来なのか、或いはヴァイオリン本体由来なのか、暫くは考えながら弾いていましたが、結局のところ判別困難でした。当然と言えば当然ですが。

一方で、入手したヴァイオリンを弾くたびに、弦（エヴァピラッツィゴールド）がヴァイオリン本体（オールドイタリアン）の性能を十分に引き出しているとの思いを強くしました。この組み合わせにより、「優美で力強い響き」が得られます。「輝かしさ、張り」があると同時に、「甘さ、柔らかさ」をも兼ね備えた音が魅力です。演奏していて、単音やトリルだけでなくフレージング面でもレスポンスの良さを感じると共に、三重音以上のポリフォニー面でも確かな鳴りで応えてくれます。音量的な面でもタップリした響きが得られ申し分ありません。個別には、Ｅ線はハイポジションまで伸びやか且つ華やかな演奏ができます。Ａ線は中音域から高音域まで味わい深い音で音楽表現出来ます。Ｄ線は、落ち着いたふくよかな音色で音の流れを表現できます。Ｇ線は太く厚みのある音で深い表現が可能です。

曲を弾きこむにつれ、弾いている曲の魅力を再発見する喜びがあります。このヴァイオリン（エヴァピラッツィゴールドを張ったオールドイタリアン）を弾くたびに幸福感に浸っており、楽しくて仕方ありません。エヴァピラッツィゴールド弦には大いに満足しています。