19世紀ロンドンで様々な分野の研究者であったエドワード・ヘロン・アレン(Edward Heron-Allen)が1884年に発表したバイオリンの歴史・製作に関する著作を、原本を忠実に和訳し、第1〜3部に編集・発行したもの。写真を訳注として追加するなど、現代においても読みやすい工夫が施されている。
■タイトル
“Violin-Making as it was, and is"
〜バイオリン製作 今と昔 第Ⅲ部〜
■目次
第1章・バイオリンの祖先
第2章・ウェールズのクルース
第3章・伝記
第4章・弓
第5章・バイオリン、その気まぐれと、変種
■本書について
およそ130年前に書かれた内容のため、特に弦や部品、道具の部分で古い記載が多くなってしまっているが、当時著者がジョルジュ・シャノー・3世(George Chano Ⅲ)の下で学んだ製作技術と、当時の知識を歴史として振り返る上で、現代においてもなお興味深い作品であるといえる。第Ⅲ部はバイオリンの起源や主な製作者の生い立ちと作品の特徴、弓の変遷など、歴史に焦点をおいた内容である。